笑顔を感知する「社会貢献型」除菌装置emmyWash、イオンモール神戸北に導入
新型コロナウイルス感染症の拡大は、私たちのさまざまな生活習慣を一変させましたが、出先での手指消毒もその一つ。商業施設、オフィス、医療機関など業種問わず、あらゆる場所に消毒液、除菌液が設置され、出入りのたびに「シュッ!」と手に吹きかけることが日常となりました。
そんな中、ほかにないユニークな機能とコンセプトで注目を集める除菌装置があります。笑顔を感知して除菌液を噴霧する「emmyWash(エミーウォッシュ)」がそれ。神戸市北区の大型商業施設「イオンモール神戸北」の導入事例を取材しました。
emmyWashのユニークな特徴と導入事例
emmyWashは、東京のスタートアップ企業「マイネム」が開発したデバイスです。除菌装置ですが、除菌液を噴霧するためのボタンやレバーはありません。
本体にカメラと人の笑顔を認識するプログラムが組み込まれており、手を差し出してカメラに顔を向け、ニコッと笑うと適量の除菌液が噴霧されます。逆に言えば、笑顔にならなければ除菌できないとも言えます。
これだけでもかなりユニークですが、もう一つの特徴は、emmyWashが感知した笑顔の数を記憶しており、その笑顔数に応じて寄付を行う仕組みが作られていることです。
感知した笑顔の数1回は「1emmy(エミー)」という独自の“感謝のお金”の単位に換算され、蓄積されます。月に一度、たまったemmyの数を運営側に報告すると、1emmy=0.5円としてお金に変換され、国内外の感染症対策のために寄付されます。寄付先も指定することが可能です。
コロナ禍以前から開発が進められていた装置ですが、感染症対策の意識の高まりとともに注目を集め、昨年9月の販売開始以来、自治体、学校、企業、商業施設などでの導入例が増えています。
高齢者介護施設でお年寄りに楽しみながら表情筋を動かすトレーニングとして活用してもらう例、企業で事業所ごとに笑顔の数をカウントし、社員のコミュニケーションに生かそうとする例、保育園で送り迎えのお父さん、お母さんと子供に一緒に使ってもらっている例など、「笑顔」と「除菌」の組み合わせのさまざまな活かし方が生まれています。
関西の大規模商業施設としては初の導入となった「イオンモール神戸北」では、3月1日、2階「キッズパーク」にemmyWashが設置されました。
子供たちの遊び場であるキッズパークは、2020年春の緊急事態宣言中から感染防止のため閉鎖されており、同日が再開初日。隣接する神戸三田プレミアウトレットにつながり、年間300万人が行き来する連絡橋につながる人通りの多い場所にあります。
担当の岡田慶太郎さんは「店舗に来ていただいたお客様、大人の方もお子様にも笑顔が増え、その笑顔が地域の感染症対策につながれば、withコロナ時代の新しい社会貢献活動になると思います」と話し、蓄積されたemmyは、近隣の自治会を通じて地域に寄付する方針だそうです。
emmyWash
笑顔を感知すると除菌液を噴霧する「emmyWash(エミーウオッシュ)」は、世界の感染症対策に貢献する社会装置でもあります。詳しく知りたい方は、お問い合わせください。