用語集

産業医

読み:さんぎょうい

産業医とは、企業などの事業場において労働者の健康管理等を行う役割を担った医師のことです。

労働者が50人以上の事業場では産業医を選任することが義務付けられており、労働者が産業医に健康管理等の相談などができる環境を作る必要があります。労働者数が3,001人以上の規模の事業場の場合は2人以上の産業医の選任が義務となっており、労働者が50人未満の事業場であっても医師等にその役割を担わせることは努力義務となっています。

なお、産業医は、下記のいずれかの要件を備えた医師から選任する必要があります。

 

<産業医の要件>

  • 厚生労働大臣の指定する者(日本医師会、産業医科大学)が行う研修を修了した者
  • 産業医の養成課程を設置している産業医科大学その他の大学で、厚生労働大臣が指定するものにおいて当該過程を修めて卒業し、その大学が行う実習を履修した者
  • 労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験区分が保健衛生である者
  • 大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授、常勤講師またはこれらの経験者

 

健康経営優良法人認証制度の認定基準の項目にも「病気の治療と仕事の両立の促進に向けた取り組み」が含まれています。
将来の企業価値を高める投資としての意義もあるため、健康経営の視点からも産業医の積極的な活動の後押しは企業にとって重要です。

 

【参照】

 

<監修者>
丁海煌(ちょん・へふぁん)/1988年4月3日生まれ。弁護士/弁護士法人オルビス所属/弁護士登録後、一般民事事件、家事事件、刑事事件等の多種多様な訴訟業務に携わる。2020年からは韓国ソウルの大手ローファームにて、日韓企業間のM&Aや契約書諮問、人事労務に携わり、2022年2月に日本帰国。現在、韓国での知見を活かし、日本企業の韓国進出や韓国企業の日本進出のリーガルサポートや、企業の人事労務問題などを手掛けている。

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