人的資本とは、人材を企業の「資本」として捉えた概念であり、これからの企業に求められる姿勢でもあります。近年、企業価値を決める要素は、有形資産から無形資産に移り変わってきています。その無形資産の中核となるのが、「人材」です。
これからの時代は、人材を「管理」の対象ではなく「投資」の対象だと考え、人材に対してスキルアップの機会や環境を提供することや、人的資本の価値を高める取り組みなどがますます必要となっていくはずです。
なお、人的資本は非財務情報の開示という側面からも注目を集めています。東京証券取引所の「コーポレートガバナンス・コード」では、人的資本への投資について、「自社の経営戦略・経営課題との整合性を意識しつつ分かりやすく具体的に情報を開示・提供すべきである」としています。適切な情報開示は、企業経営の透明性を高め、株主をはじめとしたステークホルダーからの理解と信頼を得るための有力な手段ともなりえます。
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