エミーサークルミートアップで発表した末吉さん、緑川さん、南川さん、平野さん

エミーウォッシュの現状と、これからの「笑顔経済」に向けて

笑顔を感知して除菌液を噴霧する「emmyWash(エミーウォッシュ)」を開発・運営する株式会社マイネムは2021年8月19日(木)、オンライン報告会「emmyCircle 第2回ミートアップ」を開催しました。同社代表取締役の末吉隆彦さんをはじめ関係者が登壇し、emmyWashの販売開始以降1年間の事業報告や導入事例の紹介、そして今後の展望が語られました。

取材・文/中澤 仁美(ナレッジリング)
撮影・編集/ステップ編集部

目次[非表示]

  1. 1.「笑顔の循環経済」に向けた、確かな第一歩
  2. 2.社会貢献のツールとして活躍の場が広がる――3つの導入事例
  3. 3.混沌とした世の中に笑顔を取り戻そう!
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「笑顔の循環経済」に向けた、確かな第一歩

エミーウォッシュは、笑顔を感知すると除菌液が噴霧される装置です。しかし、ただの除菌ディスペンサーではなく、「人と社会をつなげる社会装置」というのが大切なコンセプト。エミーウォッシュで手指を除菌すると、その際に感知された笑顔がカウントされ、感謝や「恩送り」の気持ちを可視化した感謝財emmy(エミー)として貯まっていきます。笑顔1回で1エミー、1エミーは0.5円に換算され、貯まった「笑顔の貯金」を使って教育機関などにエミーウォッシュ本体や除菌液が無償提供されます。

最初に登壇した末吉さんは、共同パートナーでもう一人の同社代表取締役である平野治さんと二人三脚でエミーウォッシュの開発を進めてきた経緯を紹介。製造に携わる中国のスタッフを含めて関係者全員で迎えた1周年だ、と感謝の思いを伝えつつ振り返りました。そして、「社会的課題の解決に、事業として取り組むことで生まれる金融財(ゼニー)と、感謝・恩送りの気持ちを可視化した感謝財(エミー)をバランス良く循環させたい」と熱い意欲を語りました。

笑顔ではにかむ男性、マイネム代表取締役の末吉さん「エミーとゼニーの理念を推進するための第一歩が踏み出せた1年でした」と話す株式会社マイネム代表取締役の末吉隆彦さん

続いて、同社取締役の緑川岳志さんから、エミーウォッシュが販売開始された2020年9月から2021年7月に至るまでの事業報告がありました。

「エミーウォッシュの設置場所は徐々に増え、範囲も北海道から沖縄まで広がりました。それに伴い、さまざまなメディアに露出する機会が増えており、認知度が高まってきたことを実感しています。皆様のおかげで、カウントされた笑顔は累計15万回に達し、今も毎月2~3万ずつ増えています。貯まったエミーの具体的な還元方法について、今後公表していく予定です」

エミーウォッシュが社会に広がるにつれて、実際の利用者の声も聞こえてくるようになりました。例えば、学校で開かれた勉強会でエミーウォッシュに触れたという都内の中学生たちは「自然と笑顔になれた」「人のためになる仕事がしたいと思った」「デザインも含めて楽しめる」といった直筆のコメントを寄せてくれたということです。「中学生というこれからの時代を背負う世代に新しい気付きを提供することができてうれしいですね」と、緑川さんは感慨深げな様子でした。

水色のTシャツで指でつまむ動作を見せる、マイネム取締役の男性緑川さん「テレビ出演もきっかけとなり、エミーウォッシュへの問い合わせが急増しています」と語る同社取締役の緑川岳志さん

社会貢献のツールとして活躍の場が広がる――3つの導入事例

イベントの中盤では、「マイナビ健康経営」の商材開発・物販事業としてエミーウォッシュを取り扱う株式会社マイナビの南川翔さんも登壇、緑川さんと一緒にエミーウォッシュの導入事例を紹介しました。

「1つ目の事例は、大規模商業施設内にある子どもたちが遊べるエリアへの設置です。子どもたちやご両親にたくさん笑顔になってほしいという願いを込めて導入していただきました。当初は1台でしたが、その後に追加設置するほど好評だったということです。2つ目の事例は、快適な暮らしを提案している企業のショールームへの設置です、来場者や従業員にとってハッピーな場にしたいという思いから導入していただきました」(南川さん)

マイナビ健康経営事業オウンドメディアステップの説明スライドと、解説する男性南川さん「エミーウォッシュの根幹となる理念を伝えることが大切です」と話した株式会社マイナビの南川翔さん

「私が携わっている『emmyFlowerプロジェクト』は、笑顔の数だけ大学内の池に花を咲かせよう!という取り組みです。コロナ禍が長引き、校内に閉塞感が漂っているので、1つでも多くの笑顔を生み出したいという東北芸術工科大学学生たちの熱意が原動力となりました。笑顔のカウント数を公開してプロジェクトの成果を確認しつつ、参加者全員で楽しんでいる姿が素敵です」(緑川さん)

エミーフラワープロジェクトの説明用スライドと、解説する緑川さん緑川さんは自身の経験から「特にイベントで利用する場合、除菌液の補充や設置場所の許可取りなどについても検討しておくことが重要です」と伝えた

「エミーウォッシュの普及を進めていく上では、『単なる除菌液が噴霧されるディスペンサー』と理解されてしまっては失敗です。『健康経営やコミュニケーション活性化、社会貢献につながるツールである』という本来の価値をいかに伝えられるかがカギになります」(南川さん)

混沌とした世の中に笑顔を取り戻そう!

続いて平野さんから「emmyWashの今後」に絡めて、「笑顔の大切さ」の分かりやすい解説がありました。

WHOが提唱する健康の定義は、身体面、精神面、社会面がいずれも満たされている状態です。このうち、身体面と精神面は注目されますが、社会面は見落とされがちです。ストレスや就労状況、経済状況などの社会的要因により、心身を壊してしまうケースは非常に多いのです。私たちが生きる現代はVUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代といわれており、企業や個人の活動において何が正解なのか断言しにくくなっています。そこへ新型コロナウイルスが襲ってきて、企業も個人も疲労しきっているのではないでしょうか。その結果、笑顔が忘れ去られてしまっているように感じます。笑顔は、人と人との良好な関係性の中から生まれるものであり、お互いに支え合い、存在価値を認め合っている証拠です。こうした時代だからこそ、笑顔や共感(エンパシー)をつなぐ社会装置として、エミーウォッシュが皆さんの心の灯になってほしいと願っています」

本棚の前でエミーウォッシュの意義について語る男性、平野さん「笑顔を忘れがちなコロナ禍だからこそ、エンパシーをつなぐツールとしてのエミーウォッシュの意義は大きいはず」と話す株式会社マイネム代表取締役の平野治さん

そして、本イベントは、末吉さんの次のような力強い言葉で締めくくられました。

人と人とのつながりや共感を大切にしながらエミーウォッシュを使ってくださる方々の姿が、街のあちこちで見られるようになってほしい。その実現に向けて、今後も思いを共有できる団体や個人と連携しながら熱いメッセージやストーリーを世の中に送り出し、本事業の価値を高めていきたい。これまで1年間やってきたことを2年目につなげ、より大きなインパクトを社会に届ける決意です」

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emmyWash

笑顔を感知すると除菌液を噴霧する「emmyWash(エミーウオッシュ)」は、世界の感染症対策に貢献する社会装置でもあります。詳しく知りたい方は、お問い合わせください。


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